こちらは、2013年にNew York Metsの本拠地Citi Fieldでオールスターが開催された時のBig Appleパレードに使われたBrewers Big Appleです。Citi Fieldでは、Metsの選手にホームランが飛び出すと、センター後方からBig Appleが登場することに因んでいます。
これは二階席のコンコースに飾られていました。こういうものがあるので、極力ボールパークの中も外もぐるぐる歩き回ってしまいます。
先々代のオーナー、長くMLBのコミッショナーを務めたバド・セリグ像です。
経営者の銅像が球場の前にあるというのは、日本では考えられませんね。
日本ハムの大社前オーナーとか、福岡なら孫さんと中内功さんの銅像を並べてもいいような気もします。
セリグ氏ですが、オーナーとしての実績を考えれば、銅像があっても当然なのかもしれません。
セリグ氏は1934年にユダヤ系の家庭に生まれ、家業のリース事業を手伝い、カーリースを拡大します。1953年にBoston Bravesがミルウォーキーに移転すると、徐々に株式を買い集め、最終的には筆頭株主になります。しかし、筆頭株主とはいえ、持ち分がマイナーであったことから、Bravesのアトランタ移転を阻止できませんでした。その後はWhite Soxにミルウォーキーでの主催試合を持ちかけて成功し、エクスパンションで誕生するも一年で経営破綻したSeatlle Pilotsを買収して、ミルウォーキーに移転しBrewersとします。これが1970年ですから、36歳の時ですね。大企業の経営者ではなく、必ずしも潤沢な資金があったわけでもない中、野球をビジネスとして成功させる自信と計算と情熱がなければできないことです。若い頃に好きだったハンク・アーロンをアトランタから呼び戻して最後の2年をミルウォーキーでプレーしてもらうというのはファン冥利につきることですね。
3地区制とワイルドカード導入によるポストシーズン拡張(94年)
Interleague(公式戦での交流戦)開始(97年)
球団拡張(98年 Arizona Diamondbacks とTampa Bay Devil Rays )
ジャッキー・ロビンソンの背番号42を全球団の永久欠番に(98年)
ジャッキー・ロビンソンデー制定(2004年4月15日)
WBC開催(2006年)
など、2015年までの長期間にわたり、コミッショナーとしてMLBの改革、経済基盤の拡大に貢献しています。選手会との交渉が決裂し94年にストライキが起きたことなど、批判される点もありますが、MLBを盛り上げ、経済的にも大きく成長させたことは大いに評価されていいと思います。また、ドーピング問題についてもかなり厳しく対応されていた印象があります。
ブリュワーズのマスコット バーニー・ブリュワー(Bernie Brewer)です。
これ、ただのドイツ系アメリカ人のおっさんですよね。。。可愛くないんだな。。。だいたいレフト後方にいて、ブリュワーズの選手がホームランを打つと、写真の下の方に移っている黄色い滑り台で滑ります。ただし、お客さんは、ベースを一周する選手か、場内に上がる花火を見ているので、バーニーが滑り台を滑ってるところは誰も見ていません。。。
この日はメキシコ独立の日ということで、" HAPPY MEXICAN INDEPENDENCE DAY"というプレートを掲げています。調べましたが、メキシコ独立は1890年9月16日です。
うーん。1890年というと、ドイツにおいてはヴィルヘルム2世がビスマルクを更迭し、帝国主義的領土拡大に邁進するタイミング。そのビスマルクもアフリカの植民地獲得に傾注した宰相。ドイツ人がメキシコ独立を喜んでいるのは世界史的にどうかと思わなくはないですが、それは昔の話。ボールパークでマスコットが「メキシコ独立記念日おめでとう」とボードを掲げていられる平和のありがたみを感じます。もちろん、今日もアメリカでは暴動とかシアトルの封鎖とか物騒なことが起きているわけで、早く収まってもらいたいものです。
ミルウォーキーはドイツ系移民が発展させた都市ですが、Brewersのスペイン語バージョンCervecerosジャージも用意されています。この日はメキシコ独立記念を祝い、Cervecerosジャージを着ていました。ヒスパニック系の方も嬉しいですよね。
Miller Parkの側壁には、
Brewers WALL of HONORとしてレリーフが飾られています。
全員の写真を撮るつもりはなかったものの、見ているうちに結構撮影していました。
Milwaukee移転以来一度もワールドシリーズ制覇のないチームですが、いい選手を継続的に出しています。意外と長距離砲が切れ目なく登場するチームなんですね。
Paul Mortor
阪神に来てくれたRob Deer
1980年41本塁打でレジー・ジャクソンと並びアメリカン・リーグのホームラン王。よくぞ近鉄(1987,88)に来てくれましたBen Oglivie
Athleticsのワールドシリーズ3連覇(1972~1974)に貢献したSal Bando。FAでBrewersへ(1977~1981)。91年秋から99年夏までGMを務める。91年オフシーズンにDHしかできないと契約を延長しなかったPaul Moritorが翌92年にFA移籍したBlue JaysでワールドシリーズMVPを獲る活躍をみせたことは、Brewersのストーブリーグにおける大きな失敗として残っている。
1984年近鉄にきくれたDon Money。住居、球場の環境があまりにもひどく29試合の出場で帰国してしまいましたが、ここにレリーフを飾られるような選手にきちんとした待遇をできなかったのは残念です。
(うまく投稿できていなかったようなので、再度投稿します)
1994年から2019年までTexas Rangersの本拠地として利用されていたGlobe Life Park in Arlingtonです。
昨年の旅行は、ラストシーズンのこのボールパークを見ることを中心に、今見るべきチーム、選手を考えて計画したものでした。
取り壊されずに、アメフトXFLのDallas Renegadesが本拠地として使うということです。25年で本拠地移転は贅沢な感じもしますが、夏の暑さも25年前より強くなっているし、可動式ドームにするのはいいと思います。
ものすごく豪華なわけではなく、顕著な特徴があるわけではありませんが、アメリカらしく野球を楽しめるボールパークでした。
9月17日の試合も2時間37分とかなり短時間の試合でした。
試合の前半、カメラをISO400のまま撮影していたので、選手がブレブレでした。普段からカメラを使わないといけないなと反省。
Brewers先発は7月に故障して以来の先発となるBrandon Woodruff。ここまで11勝3敗。この日は2回37球、無安打1四球の無失点。この後Woodruffはもう1試合に2イニング無失点で、9月に投げた2試合ともチームは勝利し、ポストシーズン進出に貢献。Nationalsとのワイルドーカードシリーズでは、4回をTurnerのホームラン1本に抑え、4-1のリードを保ち降板。あわやというところまでNationalsを追い詰めたのでした。
バトンを受けたのが、写真の元NationalsのGio Gonzalez。2012年最多勝のシーズンを見ているので、大好きな選手です。剛速球ではないものの、キレの鋭い速球と変化球を丁寧に組み立てるサウスポーです。二桁勝利を10年続けましたが、2019年は3勝2敗。この試合のリリーフ登板はAthletics時代の2010年7月10日以来のものということでした。今年で34歳、チームを強化したホワイトソックスに移籍したので、もう一花咲かせてほしいと思います。この日は3イニング2安打無失点。
https://www.baseball-reference.com/boxes/MIL/MIL201909170.shtml
しかし、こんな競った展開なのに、BrewrersはリリーフエースのJosh Haderを使わなかったんですよね。見たかったなあ。
PadresのMatt Strahm
勝利投手Albers
こらちらも元Nationalsの鉄腕Craig Stammen。中継ぎでMLB10年。素晴らしいです。